マラソンや健康の為にウォーキングやランニングのような有酸素運動をされている方は多いと思います。そしてよく聞かれるのが、筋トレと有酸素運動はどっちが痩せるのか?です。
ここでは、筋トレと有酸素運動のそれぞれの効果を踏まえて説明します。
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング・水泳・サイクリングといった持続的に行う運動を指します。【有酸素】は、運動で必要なエネルギーを糖質や脂肪だけで作るのではなく、酸素が必要ということ意味します。その為、有酸素運動すると脂肪燃焼やダイエットに効果があります。有酸素運動で脂肪燃焼するには順番があります。
有酸素運動中は体の中で上記の過程を繰り返し起こっています。有酸素運動開始時から主に脂肪燃焼しているわけでなく、糖質が減った状態になってから脂肪をエネルギーと変えていくことになります。
有酸素運動の効果で一番知られているのが脂肪燃焼だと思います。他にも多くの効果があります。
1,血糖値の安定(血糖値を下げるインスリンの働きがよくなる)
⇒運動開始時には血液中の糖質がエネルギーになります。特に有酸素運動のように全身を使う運動は血流が良くなり、筋肉へ糖質が送り込まれます。結果として血液中の糖質が減り血糖値が安定します。
2,血圧が安定する
⇒運動開始時は全身へ血流が多くなる為に、血圧は一時的に上昇します。しかし、その血圧を下げるホルモンが出る為、血圧は安定します。これを継続的に行うと血圧をコントロールするホルモンの働きが良くなり、血圧が安定します。
3,動脈硬化予防
⇒脂肪が蓄積すると血管が細く・硬くなります(動脈硬化)。有酸素運動では、脂肪をエネルギーに変える為、結果的に血液中の脂肪が減り動脈硬化を予防できます。
有酸素運動を行うには適切な時間と頻度があります。多くすれば結果がでるわけではありませんし、怪我やストレスが溜まることはあってはいけません。
少し前まで有酸素運動(脂肪燃焼)の効果がでるのに、開始してから20分と言われていました。しかし現在では、運動開始時から少量ではありますが脂肪もエネルギーとして使われると考えられています。これは脂肪が糖質にくらべエネルギーに変換されるまでに時間を要すことから、20分以上必要と言われてきたと考えられます。
糖質と脂肪をエネルギーとして使う違いは、運動の強さで変わります。強い力が必要な筋トレ等は糖質、持続的に続けられるようなウォーキング等の軽い運動は脂肪といった分け方になります。当然どちらか一方だけを使うということはありません。その為、効果的な時間の目安は20~30分間続けられる運動です。
最初からそんなにできない方は、無理をせず10分からスタートでも問題ありません。一番大切なのは継続することです。
適切頻度の1つとして、2~3日1回と言われています。毎日しない方がよい理由は以下にあります。
「時間」でも挙げましたが、継続することが一番の為、無理な範囲で行うのは逆効果になる可能性が高くなりますので注意してください。
※30分を「10・10・10」でわける分割法も同じ効果が期待できます。
有酸素運動の最大の効果は脂肪燃焼です。
また心肺機能の向上、動脈硬化改善等の生活習慣病の予防にもなります。ではダイエットには有酸素運動となりそうですが、デメリットもあります。それは走るだけでは筋肉が付かないことです。むしろ、長時間走ることで、体内のエネルギーが減り、筋肉を分解してエネルギーを作ってしまうので筋肉量が減ることになります。(マラソン選手は筋肉量が多くありません、もちろん脂肪も少ないです)そうすると基礎代謝が低下し、有酸素運動をやめ、食生活が不規則になると太りやすくなります。(リバウンド)
高強度の筋トレは、運動時の消費カロリーも多くなりますが、筋トレ後16時間程度は持続的に消費カロリーが増加し、有酸素運動の6倍とも言われています。しかし高強度の筋トレは1人で行うのが難しいケースがある為、継続できないこともあります。
1つの方法として、筋トレを行い、代謝を上げた状態で、20分程の有酸素運動があります。
筋トレ・有酸素それぞれの効果がありますのでどちらかに偏ることは注意しないといけません。